今日は、令和3年度 第6問について解説します。

令和3年度賃貸不動産経営管理士試験 第6

賃貸住宅の管理の実務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

 

① 借主の入れ替えに伴う鍵交換のタイミングは、新しい借主が決定した後ではなく、従前の借主が退去したときが望ましい。

 

② 空室は、劣化や傷みをできるだけ防ぐため、室内に立ち入ることは望ましくない。

 

③ 共用部分の清掃に関し、年間の清掃計画と定期点検計画を借主に事前に知らせることは、賃貸住宅管理業者の重要な役割である。

 

④ 建物共用部分の廊下や階段に借主の私物が放置されている場合、賃貸住宅管理業者は発見後、直ちに自らその私物の移動や撤去をする必要がある。

 

 

 

解説

管理の実務に関する問題です。

 

それではさっそく選択肢をみていきましょう。


 

選択肢 ①

借主の入れ替えに伴う鍵交換のタイミングは、新しい借主が決定した後ではなく、従前の借主が退去したときが望ましい

 

×不適切です。

鍵交換のタイミングについて、まとめシートでは以下の通り解説しています。

鍵交換は、前の借主の退去後、リフォームも終了し、新たに入居する借主が決まった後に行うのが望ましいとされています。

前の借主が退去した後は、リフォーム工事や募集活動、空室の管理などで複数の人や業者が当該居室の鍵に触れることになりますから、それらがすべて終わった後に鍵交換をしたほうがトラブル防止につながりますね。

つまり、借主の入れ替えに伴う鍵交換のタイミングは、新しい借主が決定した後に行うのが望ましいです。よってこの選択肢は不適切です。


 

選択肢 ②

空室は、劣化や傷みをできるだけ防ため、室内に立ち入ることは望ましくない

 

×不適切です。

空室の管理について、まとめシートでは以下の通り解説しています。

住宅は人が住まなくなると、劣化や傷みが進行します。

定期的に入室して、換気や清掃、水回りや空調のメンテナンスなどを行う必要があります。

つまり、空室は、劣化や傷みをできるだけ防ぐため、定期的に室内に立ち入り、換気や清掃、適切なメンテナンスなどを行う必要があります。よってこの選択肢は不適切です。

 


 

選択肢 ③

共用部分の清掃に関し、年間の清掃計画と定期点検計画を借主に事前に知らせることは、賃貸住宅管理業者の重要な役割である。

 

〇適切です。

共用部分の清掃や定期点検を実施するにあたっては、住民の理解と協力が不可欠ですので、これらの年間計画を事前に周知しておくことは管理業者の重要な役割といえます。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。


 

選択肢 ④

建物共用部分の廊下や階段に借主の私物が放置されている場合、賃貸住宅管理業者は発見後、直ちに自らその私物の移動や撤去をする必要がある。

 

×不適切です。

共用部分の私物について、まとめシートでは以下の通り解説しています。

共用部分に置かれた私物は、撤去してもらうように求める必要があります。

なお、私物を無断で撤去することは、自力救済とみなされる可能性があり、やってはいけません。

つまり、建物共用部分の廊下や階段に借主の私物が放置されている場合、賃貸住宅管理業者は発見後、直ちにその私物の持ち主に対して撤去を求める必要があります。(管理業者自ら撤去してはいけません。私物の持ち主が撤去の求めに応じない場合であっても、法的な手続きをもって対応する必要があります。)よってこの選択肢は不適切です

 


 

以上から、正解は選択肢③となります。

 

 

 

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